社長短針 2016年11月 第230号
目的と目標を正しく使い分ける
スポーツの世界で、強いチームは目的と目標を明確に正しく分けています。
目的を勝つことに置くとチーム内で大きな問題がしょっちゅう起きるそうです。
ナゼなら、勝ったときはチーム内の雰囲気はとても良いのですが、負けたときには監督も選手も不機嫌になり、チーム内で悪者探しが始まるからです。
そして、雰囲気が悪くなるから、ちょっとした事で言い争いなどのトラブルが起きるようになります。
ちなみに、広島サンフレッチェの森保監督は就任して直ぐに2年連続で日本チャンピオンを獲得して、就任後4年間で3度の日本チャンピオンという輝かしい実績を上げていますが、森保監督の掲げる目的は、日本一魅力あるチーム作りであり、魅力ある人間作りです。
そして、目標は試合に勝つ事に定めています。
目的を日本一魅力あるチームにして、目標を勝つことにするとチーム内にはトラブルは起きません。
ナゼなら、目的が魅力あるチーム作りであり、魅力ある人間作りなので、負けた時は成長や成功、勝利へのヒントが沢山に出ると考えて、チームメンバー全員で次へのステップアップのチャンスにしようと努力するからです。
無駄な悪者探しをしているヒマはありません。
ですから、試合のたびに、勝って喜び、負けて悔しがるようなことはありません。
試合の勝ち負けで一喜一憂していては選手の精神的波動が大きくなり心のバランスが崩れてしまいます。
負けても、連敗しても、前向きに頭を切り換えて落ち込むことなく、次の試合へ向かいますので、一年間を通じて平常心を保つ事が出来るため、結果として優勝という大きな成果を手にすることが出来るのです。
仕事においても同様であり、売上を目的とすると、売上の上下にて一喜一憂してしまい、心の平常心が保てなくなります。
やはり、何のために仕事をするのか、という心の置き所を正しく定めることが重要です。
つばめ交通において、社長として掲げる仕事の目的は「人の役に立ち、喜んで頂くこと」です。
目標は、広島で一番多くの売上を上げることです。
売上は、お客様のお役に立ち、喜んで下さった事への報酬です。だから、広島で一番多くの売上を上げるということは、広島で一番多くのありがとうをお客様から頂くことになります。
仕事の目的と目標を正しく使い分けて、常に平常心を保ち穏やかな心でハンドルを握って欲しいと思います。