社長短信 2010年7月 第155号
ワールドカップから学んだこと“集団主義の大切さ”
今回のワールドカップで全日本チームは残念ながら決勝トーナメントの一回目で敗退しましたが、負けた悔しさよりも、ナゼか清々しいモノを感じられた日本人が多かったようです。
その一番の要因は、チーム全員が団結して闘ったからです。
特に、チームメイトの全員で肩を組んで国歌を斉唱したり、あるいは、控えの選手がたとえ年長者でもあっても、以前のヒーローであった選手であっても、先発メンバーへのお世話役を進んで行うなど、目に見えない処でも日本チーム全員が一丸となって勝利という目的に向って闘ったからです。
個人の欲望を抑え、チームの勝利のために尽す姿勢がチームを更に団結させる力となり、画面を通して私達にもチームの一体感を強く感じることが出来たからこそ、負けても心から賞賛の拍手を送る気持ちになれたのだと思いますが、皆さんは如何だったでしょうか?
元々、農耕民族である日本人は集団活動を得意とする遺伝子を持ち、家族も周りの人も大切にする心優しい民族でした。
しかし、いつの間にか欧米の狩猟民族のように獲物を沢山に捕るヒーローを賞賛する個人主義が広まってしまいました。
けれども、その個人主義は日本人の気質と風土には馴染みません。・・・・それを判っていながらも欧米化された個人主義を浸透させようとする戦後の日教組主体による教育方針にはこれから更なる家族崩壊、人間社会崩壊の大きな危機感を待ちます。
さて、今回のワールドカップで集団主義の大切さ、団結の必要性を改めて強く感じられた方が多いと思います。
私達日本人が、農耕民族から戦後のモノづくり大国日本を目指して、高度成長を成し遂げた要因は3つあると言われます。
1つ目が完全主義、これによって世界一品質の高い製品を作り出すことが出来ました。
2つ目が現場主義、現場を大切にしてお客様目線でモノを見ることでお客様満足度の高い商品を作り出すことが出来ました。
3つ目が集団主義、これによって農耕民族の得意とする1+1は2以上の成果を作り出すことが出来ました。
個人的能力は欧米人やインド人の方が上ですが、グループ活動で競争すると今でも日本人チームがダントツ一番です。
企業活動における集団主義だけでなく、家族主義を大切にして、地域住民の絆も強く、お互いがモラルを持って接するからこそ、世界でも最も安全な国と言われるようになったのです。
私達、つばめにおいても、タクシー乗務を個人主義で行う限り、選ばれるタクシーには絶対になり得ません。
つばめの接客ルールをみんなで守る集団主義によってこそ、選ばれるタクシーと成れることを忘れたくないものです。