社長短信 2013年5月 第189号

社長短信 2013年5月 第189号

 

つばめ交通 創業の精神

 

私達つばめ交通は今年6月で創業62年を迎えます。

企業寿命30年説と言いますが、ある神社で30数年ぶりに社殿を改築することとなり、以前に寄付をしてくれた企業を調べたら100社中1社しか存在してなく、それも業態が全く変わっていたそうです。

有り難い事に、つばめ交通は企業寿命を2回も更新して第三世代に入る事が出来ましたが、これからも時代の変化に的確に対応していかなければ企業の存続は成し得ません。

しかし、事業形態は変わっても創業の精神は不変であり、その精神は企業の遺伝子として大切にしなければなりません。

創業者である父は20年前に他界しましたので、今となっては直接に創業の精神を聴くことは出来ませんが、創業の時から父と一緒に汗水流し苦楽を共にして頑張ってきた母親である会長から話を聴いたり、弟の副社長や妹の宮本敬子と当時を思い出しながら創業の精神をまとめてみました。

今回はそれを皆さんにご披露したいと思います。

 

つばめ交通 創業の精神

 

人類初の原子爆弾で壊滅した広島は、市民が一丸となって復興に尽くし、瞬く間に中四国地方最大の繁華街に復活発展しました。その広島市の中心地、薬研堀において、昭和26年6月、つばめ交通(ツバメタクシー)は、産声をあげました。

当時21歳の若き創業者「山内 晟」は、地域社会の発展への貢献という志を胸に、朝まで賑やかな繁華街においてお客様の足として、また繁華街で働く地元市民の足として、24時間、365日、寝る間を惜しんで働き、地元に密着して地域社会と共に成長を図ってきました。

タクシー業そのものが未だ創生期で、商業秩序も未成熟な時代の中、創業者は一歩先を見据える先見性と生来の強い正義感にて会社経営に取り組み、その人柄、心意気はお客様、取引業者様等から多くの共感を得て、2台のタクシーで始めた会社も創業10年余りで10数台を保有する中堅会社に育て上げました。

原爆で兄弟や多くの友人、知人を失った創業者は、人と人との絆を大切にし、社員雇用に際しては履歴や過去に拘ることなく誰に対しても平等に接して、一人前にするまで決して諦めない情の厚い経営姿勢を貫きました。

「同じ仕事をするなら誇りを持って仕事をしたい」と考えた創業者は、売り手市場だった当時に異例とも言える「選んでご利用頂けるタクシーを目指す」というスローガンを掲げ、熱い信念で、日々、自らが実践すると共に全社員への徹底を図りました。

そのスローガンが同業他社との差別化の原動力となって現在のつばめ交通の礎(いしずえ)となり、当社創業の精神を表現する最も相応しい言葉になっています。

 

以上が創業の精神ですが、創業者の地元広島のお役に立つという高い志と選ばれる誇りを追求し、そして誰に対しても情の厚い経営姿勢に基づき現在のつばめの経営理念が出来ています。

これからも皆さんのご協力を得て、更に選らばれ誇りの持てるつばめを目指していく所存です。どうぞ宜しくお願い致します。

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