222号

社長短針 2016年3月 第222号

 

既に皆さんご承知のように大変に残念な事ですが、タクシー課にてチケットの不正行為による料金横領事件が発生しました。

事件が発覚して、直ちに班長職以上の管理者の皆さんへ「罪を憎んで人を憎まず」という内容のメールを配信しましたが、私に取りましては痛恨の極みでした。

「何故、彼がやったの」という驚きと同時に、頭の回転が早く聡明な彼に対して、これからの活躍を大きく期待していたので正直に言って「裏切られた」という怒りと悲しみが入り交じった複雑な感情が溢れました。

しかし、怒りの感情にて人を責めても何も得るものはありません。それよりも、ご縁あって我が社にて働いて下さっている社員さんが二度と欲望に支配されないように導く人財育成が急務であると頭を切り換えて「罪を憎んで人を憎ます」とメールに書いた次第です。

お金は人間が作り出した便利な道具であり、お金によって多くの欲望を満たす事が出来ますが、時として、お金は人の心を支配する魔物になり、お金を巡って多くの事件やトラブルが起きています。

お金という欲望に支配されてはいけない、と頭で分かっていても、そうは簡単にいかないのが人間の性です。

しかし、人間のサガだから仕方ない、と諦めるのではなく、吉田松陰が「人は学ぶ事によって人と成る」と言われているように、人間として歩むべき正しい道(価値観)を学んで実践する事が重要です。

正しい道とは我が社の経営理念に掲げる「人の役に立ち、人に喜ばれる生き方を目指す」という価値観です。

人間社会はお互いがお互いの役に立つ生き方をするから成立しているという真実を忘れてはいけません。

しかし、単に役に立つだけでは動物と一緒ですから、更に喜ばれるような役立ち方を考え実行する事でより人間らしい心豊かな人間社会を目指す事が大事です。

学び続けるとは、人として正しい道を踏み外さないように自らを律する努力をするという事です。

私は短気な性格ですが、カチンと来ても直ぐに顔や態度に出ないように自らを律する努力をしています。

しかし、一朝一夕で上手くいくものではなく、自らを律する事は一生の重大事だと痛感しています。

その時に、人は見ていなくてもお天道様は見ている、更には、そのお天道様は自分の心の中に存在していると考えると自らを律する気持ちが自然と湧きます。

仕事場は人間的成長を図る道場だと考え、これからも欲望に支配されることなく自らを律して、人の役に立ち、喜ばれるような仕事を通して人間的魅力の溢れる自分作りを皆さんと共にしていきたいと思っています。