社長短信 2009年12月 第148号

「成人の道」

私は毎月一回ほど京都の地にて論語の勉強会に参加をしていますが、論語を勉強する目的は立派な成人となることですが、今回はそのお話をさせて下さい。

まず、成人とは二通りの意味があります。

20歳という年齢に達したから成人と呼ぶ場合と、立派な人と成って初めて成人と呼ぶ場合があります。

立派な人という定義はいろいろとありますが、ここでは周りから尊敬され、信頼される人と考えて下さい。

人間として大切な生き方は立派な成人を目指す事です。

立派な人と成る道は二通り必要です。

一つは個人としての道、そして社会人としての道です。

個人としての道には、仁・義・禮・智・信の5つがあり、これらを五常と言います。

仁 人を思いやる優しい心

義 正しい行いをすること

禮 動作や言行によって豊かな心を示すこと

智 正しい判断が出来る智恵を持つこと

信 周りの人から信用されること

これら五常は個人としてわきまえておく人生の基本的規律(ルール)であり、人間として尊ぶべき徳性とも言い換えることが出来ます。

次が社会人としての道ですが、さまざまな人間関係を円滑に維持することを目的として、5つの基本的な人間関係に臨む場合の規律(ルール)を五倫と言います。

親子の関係 →父子に親有り 親子は理屈を超えた情を持ってお互いに親しみ合うこと

上下の関係「君臣の義」正しい節道を立てて、お互いに正しい行いをすること

夫婦の関係「夫婦の別」お互いの本分や職能を乱さずに区別すること

兄弟の関係「長幼の序」お互いに順序を守り、年上を大切にし、年下をいたわり兄弟仲良くすること

親友の関係「朋友の信」偽りの無い誠の心で付き合うこと

以上の五常、五倫の両方を実行する努力を日々積み重ねる事により、立派な成人を目指すことができます。

そのためには、論語にも「吾、日に吾が身を三省す」とありますように、素直な心で自分の行いを省みて、そして良くないことは省くための勇気が必要です。

この勇気は外から与えられるものではなく、立派な人間を目指そうという意志の力を持つときに人間の内側から湧いてくるものです。

立派な成人を目指すことは一生涯掛けて行うことだと孔子様も言われています。

私自身はまだまだ道半ばの未熟者ですが、つばめの社員の皆さんと共に一歩でも立派な成人に近づく努力を継続していく所存ですので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

今年も残り少なくなりましたが、来年も善い年をお迎えされますことを心からお祈りしています。

感謝合掌 山内 恭輔

 

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