社長短信 2014年10月 第205号

社長短信 2014年10月 第205号

 

9月22日付けの週間一言に「人間力の向上のために短所を活用する」という内容を書かせて頂きましたが、紙面の関係で大事な長所に関して述べていませんでしたので、改めて長所について書きたいと思います。

結論から言って、人間力(自分も他人も幸せにすることが出来る力)の向上には長所を伸ばすことが一番有効です。

何故なら、人間は誰しもが、長所が半分、短所が半分であり、短所は決して無くならないからです。

無くならない短所を無くする努力よりも、先ずは今の長所を伸ばす努力の方がより大きな成果が出ます。

もちろん、短所は無くならないからといって放っておくのではなく、自分の短所を素直に認めて、その短所が出ないように謙虚に努力する事も人間力を向上させます。

長所は伸ばして活用する事で、人の役に立ち、周りから必要とされる存在になることが幸せな人生へ近づく道だと思いますが如何でしょうか。

では、皆さんは自分の長所を良く理解出来ていますか。

意外と自分の長所を判っていない人や、自分では短所だと思う事が人から見ると長所の場合もあります。

例えば、自分は急げ急げとせっかちな人間だと思う性格も、人によっては「あの人は何でも迅速に行動する人だ」と思われているかも知れません。

あるいは、自分は何をやっても遅くてノロマな人間だと思う性格も、人によっては「あの人はとても慎重な性格だ」と思われているかも知れません。

人間は自分の事を良く判っているようで実は半分も判っていないようです。

では、どうやって自分の長所を知る事が出来るでしょうか。

一番の方法は他人から教えてもらう事ですが、それも人の良い所を見つけるのが上手な人に聞く事が最良の方法です。

少し古い話ですが、日本が世界に誇る偉大な科学者である野口英世は、小さな頃は大変に頭は良かったけれども、集団生活を共にする学校に馴染めない性格だったそうです。

今だったら登校拒否児童というラク印を押されて落ちこぼれになっていたかも知れません。

しかし、母親は「この子は将来必ず立派な人間になる」と信じて、学校を辞めさせて自分の手で教育をしたそうです。

野口英世は母親に彼の能力を見い出され、更に自らが一所懸命に磨く事で大きな成功の人生を送る事が出来ました。

人はどんな人に出会うかによって人生は大きく変わると言いますが、人間は自分の長所をしっかりと見い出してくれる人と出逢うことが出来たら、更に幸せな人生を送れます。

逆に言えば、人の長所を見つける事が上手な人は人を幸せに導くのが上手な人だとも言えると思います。

自分の長所を自覚してしっかりと伸ばすと共に、人の長所を上手に見つけて引き出せる人間になりたいものです。

 

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