社長短信 2010年9月 第157号

社長短信 2010年9月 第157号

父は子供の尊敬の的でありたい

母は子供の慈愛の座でありたい

これは終戦の詔勅を起草され、平成の元号を考えられた昭和の最も偉大なる思想家である安岡正篤先生の言葉です。

今年の夏は統計を取り始めて113年来の暑い8月となり、異常気象と発表されましたが、天候だけでなく最近多発する親による子殺し、あるいは子供による親殺しは動物よりレベルが低く、人間社会までもが異常事態です。

私一人が憂慮してもこの風潮は変わらないかも知れませんが、安岡先生は「国家の安泰は家庭の安泰から始まる」と言われています。

何故なら、家庭における親子関係は祖先から永遠と続くタテ軸で形成されていて、そのタテ軸が強くなることで、ヨコ軸である周りの人間関係も絆(きずな)が深まり、良好になるからです。

中国の古典、大学にも、国を治めるためには、まず家庭を調えて、自分の身も修めなさい、とありますが、家族を大切にする心が国の安泰へと繋がります。

子供や孫が安心して暮らすことが出来る社会を創り出すことが今の時代を生きている私達大人の一番の責任です。

その責任を果たすために、父親が子供から尊敬される的となることで、そして母親が子供の慈愛の座となる、すなわち限りなく深い母性愛を持って子供に接することで、必ず日本は良くなります。

特に父親の復権が一番の急務だと言われています。

何故なら、尊敬される父親の存在は子供達に生きる意味、生きる価値を与えて、健全な人格を作り出すからです。

しかし、今の子供達に尊敬できる対象が居ないために自分の生きる意味、生きる価値を見出せず、ニートと呼ばれる人達が250万人も居ます。

残念ながら愛情だけでは健全な人格は作れません。

ましてや学校においても戦後の歪んだ教育方針によって、健全な人格形成の期待は出来ません。

健全な人格を作れないままに大人になり、快楽を追求する本能からの欲望だけが大きくなるから、自分の欲望を満たすために育児放棄をしたり、邪魔な親を殺したりするのです。

父親が復権を果たし、子供達から尊敬される対象となるためには内面的な人間力の深さ、仕事力の高さが必要です。

外見的なことでは決して真の尊敬は得られません。

また、尊敬は口で伝えて得るものではなく、父親(母親)の一所懸命に働く(生きる)後ろ姿を見せるだけで充分です。

人間力も仕事力も仕事を通して磨く以外に方法はありません。

仕事を通して、人の役に立つ努力を日々積み重ねることで、尊敬される的となりたいものです。

つばめ交通 株式会社 代表取締役 山内 恭輔