第226号

社長短信 2016年7月 第226号

人生とは、人知では計り知れない因縁を積み重ねて生きること

この短信を読んで下さる頃には梅雨も明けて、暑さが一段と厳しくなっていると思いますが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか。
さて、標題の言葉は日本で初めてセルフサービスのスーパーマーケットを全国展開されたニチイの創業者婦人で今年95歳になられる西端春枝さんの言葉です。
先般、講演会にてお話を聞かせていただき、声にとても張りがあり、顔のツヤが大変に良くて、ユーモアに溢れて、三まわり以上に若く見えるお方でした。
約2時間、お話をされましたが、人間への愛情が溢れ、共感する事が多く、久々に深く感動しました。
西端ご夫婦は、戦後の大坂にて無一文の状態から、衣料品を仕入れてトタン板一枚の上に並べて商売を始められ、多くのご苦労をされながらも、多くの賛同者を得て、ニチイグループを全国へ展開されました。
人生を全力で一所懸命に駆け抜けて来られた人の言葉には重みと説得力がありますが、特に標題の言葉の内容の深さに感銘を受けた次第です。
人知で計り知れない因縁、とは人の知恵や体験では想像もつかない、創り出す事も出来ない出逢いの事です。
例えば、子供との出逢いも人知では計り知れない縁による授かりものですが、子供だけでなく友人や先生との出逢い、更にはいろいろな出来事との出逢いの積み重ねが人生そのものであり、それらの出逢いによって人生は大きく左右します。出逢った縁に感謝して、縁を大切に生きる事が大事なのですが、人間はつい他人と比べてしまうので、そこから不孝が始まります。
しかし、他人をうらやむよりも、上を目指して一歩でも成長を目指す努力が人間の歩むべき正しい道です。
また、多くの出逢いの縁の中には自分には好ましくない出逢いもありますが、それらの縁を拒否して生きていると人間関係はどんどん狭くなり、居心地の悪い、幸せ感の薄い生き方になります。出逢いは必然であると考え、どんな人間でも受け入れる努力が必要であり、その時の大切な心構えが相手を許すという心情です。
相手の存在を我慢していても、いつかは限界が来ます。
人間はお互いに不完全な存在なのだから『お互い様』という気持ちで相手を許すことが人生において最も大切な生き方だと言われて大いに感銘した次第です。
つばめ交通の経営理念「人に優しく」と掲げましたように、人を許し、受け入れる度量の広い自分を作り、更には人間作りを目指していきたいと思いました。

感謝合掌 山内 恭輔

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